公的なシステム、公共職業訓練制度
職業訓練制度は厚生労働省が主導し、国が実施するものと都道府県が実施するものがあります。東京都の場合は都立職業能力開発センターが職業訓練を行っており、地域の中小企業の人材育成、人材確保の支援を行っています。
公共職業訓練はハロートレーニング(求職者支援訓練)とも呼ばれています。
職業訓練制度は3種類あります
意外と知られていないのが、訓練には大きく分けて3種類あるということ。ひとつは最も有名な公共職業訓練(離職者訓練)と言われるものです。これ以外に求職者支援訓練、雇用型訓練があります。
公共職業訓練
求職中である方が、訓練を受けてから就職したい場合で、離職による雇用保険を受給できる場合には「公共職業訓練(離職者訓練)」を受けることができ、機構訓練や都道府県訓練を受けます。再就職に必要な技能、知識の習得のために必要な訓練を行い、雇用機会を担保しています。対象はハローワークの求職者となっています。
期間はおおむね3か月から1年間とやや長めの設定になっています。在職者が受講する場合には2日から5日程度の短期間の職業訓練も行っています。
求職者支援訓練
雇用保険を受給できない場合は「求職者支援訓練」です。こちらでは基礎コース、実践コースを受講することができます。対象者は雇用保険を受給できない方(雇用保険がなかった方、加入期間が足りずに受給できなかった方、受給が終わっている方、学卒未就職者、自営業廃業の方など)となっています。
職業訓練は無料で、本人収入や世帯収入、資産などの支給要件を満たす場合には「職業訓練受講給付金」を支給し、きめ細やかな職業支援を実施して就職までをサポートします。
雇用型訓練
雇用型訓練は雇用した従業員を対象とした、企業内での実習と教育訓練機関などでの座学などを組み合わせた実践的な訓練です。このため雇った時の応募書類や、訓練の成果の評価シートとして、ジョブカードを使って行います。
ジョブカードとは個人のキャリアアップの証明ツールのひとつともいえるもので、職務経歴や職業訓練の経験、取得免許や資格などをまとめている書類です。様々な職業訓練などの結果をきちんと書き込んでおくことで就職活動やキャリアアップに活用されています。
職業訓練の職種は?
数か月を要するものもあれば、1日だけの講習もあります。各都道府県によって実施しているコースはバラバラなので、受講したいと思っているコースが出てくるのを待つ必要はありますが、もし受けたいと考えている場合には積極的にハローワークに問い合わせてみるのがおすすめです。
- 住宅内外装仕上科(6ヵ月)
- エンジニア基礎要請科(4ヶ月)
- ジョブセレクト科(2ヶ月)
- ビジネスソフト基礎科
- 簿記・社会保険事務科
- 医療事務科・調剤事務科
- ヘルパー初任者研修科
- OA事務
- 医療事務
- 介護技術(初任者研修等)
- 商業実務(簿記、貿易実務等)
- Access基礎1(テーブル・クエリ)
- 第二種電気工事士筆記試験準備講習
- 第三種電気主任技術者試験準備講習(機械)
- SolidWorks(3次元CAD)
- ビジネスコミュニケーション基礎
- PowerPointによるプレゼンテーションテクニック
- Jw_cad(建築系)基礎
- 一から学ぶビジネス活用(Word編)
- 経理事務のための簿記