薬剤師が転職を考えた理由は?
労働条件、給与面、結婚・出産が3大理由
薬剤師だけの統計は取られていないので独自の調査ですが、労働条件と給与面、結婚・出産のためが3大転職理由だと感じています。
私の担当では人間関係が直接的な理由での転職は他に比べれば少なかったように思います。薬剤師に限らず人間関係はどんな会社でも同じということもあり、人間関係が悪化して退職するということはあっても、それを転職理由とするケースが少なかっただけかもしれません。また人間関係は労働環境として労働条件の中に含んで転職相談をされる場合もあります。
労働条件の改善
薬剤師の職場でブラックな勤務状況というのは余りみたことはありませんが、全くないわけではないと思います。調剤薬局やドラッグストアなどでは少なくても、病院薬剤師や製薬会社、MRでは大変なところもあります。
薬剤師の場合、大変であればその分給与面はいいことが多いので、ある程度納得して働いている方も多いように感じますが、気持ちがふっと折れてしまった時に転職活動を開始するようです。
男性 / 30代 / 会社員 | 残業が多いのは仕方がないのですが、残業手当がでず、サービス残業が当たり前になっていたので、せめて残業がないところへ転職したかった。 | |
女性 / 20代 / 会社員 | 全く話さずに黙々と仕事をしていました。息苦しくなって転職を考えました。 | |
女性 / 40代 / 会社員 | 人が辞めてしまい、人員補充がなかったので全く休みが取れなくなったから | |
男性 / 30代 / 会社員 | アルバイトが多く、まとめるのが私一人だったため、アルバイトの急な休みなどに対応するために休みの日に出かけることもできなくなっていたから |
労働条件が理由の転職の場合、「残業に関する手当て」「休日の取得状況」を改善したいという理由が多く聞こえてきました。
給与面の改善
給与面の改善を狙った薬剤師転職としては、働いている業界で大きく差があるように感じています。
調剤薬局やドラッグストアの場合は求人も非常に多いので、すぐに比べることができます。このため給与アップを狙った転職は割と多い傾向にあります。病院薬剤師も似たような感じです。
製薬会社の場合は転職が非常に難しいこともありますし、給与もいいことが多いので余り転職は見られません。MRは仕事として非常に大変なので労働条件の改善を狙った転職は多くみられますが、給与面は非常にいい求人が多く、給与面での改善はそれほど多くないと感じています。
また勤務してからの不満としては以下のように、働いてみてわかった不満、結果的に長期で働くには不安のある賃金であったことがあげられます。
- いつまで経っても昇給しない
- ボーナスが全然出ない
- 昇給しても少しだけで長期では働けないと思った
女性/20代/会社員 | 他の調剤薬局の求人をみたら今より数万円も高かったから | |
女性/40代/会社員 | 近所のドラッグストアの求人の給与が高かった | |
男性/30代/会社員 | 10年近く働きましたが給与アップが見込めないことがわかり、転職サイトに相談したら条件のいい転職先が沢山あることを知ったから | |
男性/30代/会社員 | 残業代がちゃんと欲しかったのと、ボーナスに期待して |
近所の調剤薬局や病院の求人の給与が高かったという理由は意外と多く、これが求人企業が非公開求人としたい理由のひとつです。
結婚・出産で転職
いつの時代でも一定数あるのが結婚・出産での転職、もしくは復職。転職の場合は多くはパートや契約社員として空いた時間だけ働くケース。復職の場合は乳幼児期間が終わったり、保育園に預けられたことをきっかけに働き始めたいというケースです。
ネガティブな転職理由ではないので、シフトで入れる調剤薬局やドラッグストアではよく受け入れられます。
女性/20代/会社員 | 結婚したので正社員を辞め、パートに変えた | |
女性/30代/会社員 | 子供を保育園に預けられたので復職希望で転職サイトに相談した | |
女性/30代/会社員 | 子供ができてパートにしてもらった | |
男性/30代/会社員 | 妻の実家近くに引っ越すことになったから |
結婚・出産を理由とする転職は昔に比べるとずっと理解されるようになってきました。現在ではこれが問題になるケースは少なくなっています。